大地震は、自然災害の中でも家屋やインフラの崩壊など生活に多大な影響を及ぼします。とくに今後発生する可能性が高いとされる「南海トラフ地震」は被害想定が大きく、なかでも静岡エリアは甚大な被害を受けるとされています。そのため、静岡エリアでは注文住宅や建売住宅を購入する際も、地震の大きな揺れに耐えられる構造の家を建てるのが重要です。今回は、今後起こるとされている南海トラフについての情報や、静岡エリアで耐震等級が高い家を建てられる住宅メーカーを紹介します。目次南海トラフ地震とは引用元:photoAC南海トラフ地震とは、駿河湾から日向灘沖にかけてのプレート境界を震源域とする大規模地震です。この地震はおおむね100~150年の間に繰り返し発生しており、今後30年以内に発生する確率は70~80%といわれています。最悪の場合、死者数は32万人を超え経済的被害も最大214兆円にまで昇るともいわれるほど甚大な被害をもたらすとされています。南海トラフ地震の影響を受けるとされるエリア気象庁によると、静岡県から宮崎県にかけての一部では震度7となる可能性があり、隣接する周辺の広い地域では震度6強から6弱の強い揺れになると想定されています。また、関東地方から九州地方にかけての太平洋沿岸の広い地域に10mを超える大津波の襲来が想定されており、関東~九州にかけて大きな影響を受けるでしょう。南海トラフに耐えられる家の特徴引用元:株式会社アイ工務店公式HP南海トラフ地震に耐えられる家の特徴として、以下の4点があげられます。耐震等級3以上である制震機能が備わっている免震構造の要素を取り入れている家の地盤が強いここからは、それぞれの特徴について解説していきます。耐震等級3以上である耐震等級とは、国が定めている地震に耐える建物を作るための基準です。耐震等級1が最低基準で、耐震等級3は耐震等級1よりも1.5倍高い耐震性能があることを指しています。実際に、警察署や消防署などは大地震が起こっても建物が倒壊しないよう耐震等級3で建てられています。地震発生後は余震が続く可能性もあるため、南海トラフ地震に備えるのであれば耐震等級3以上の家を建てるのがおすすめです。制震機能が備わっている制震機能とは、地震の揺れによるエネルギーを吸収することで揺れを抑制する技術のことを指します。耐震のみでは地震によるダメージが蓄積しやすいため、余震など揺れが続くと耐え切れず倒壊する危険性があります。制震機能が備わっていれば、揺れを吸収してダメージを軽減できるため、より地震に強い家を建てられるでしょう。免震構造の要素を取り入れている免震構造とは、建物に揺れを伝えないことで揺れを抑える構造のことを指します。地面に面している建物の基礎と建物の間に、免震装置を設置することで免震装置が揺れを吸収します。建物には揺れが伝わりにくくなり、揺れが抑えられるため建物のダメージも最小限にできます。南海トラフ地震による建物倒壊のリスクを抑えるためにも、免震構造の要素を取り入れることをおすすめします。家の地盤が強い南海トラフ地震に備えるためには、住宅を建てる前の地盤調査や地震に強い地盤にするための地盤改良が必要になります。地盤調査とは、住宅を建てる前に行う土地の強度を測るための調査のことで、建設する住宅の重さに耐えられるか、地盤沈下に抵抗する力があるのかを確認する調査です。地盤が弱い場合、地震などの災害時に住宅が傾いたり沈下してしまう恐れがあるため、家を建てる前には必ず調査する必要があります。地盤改良が必要な場合、セメントや鋼管の杭などを利用して地盤を強化します。地盤改良工事には高額な費用がかかるため、住宅を建てたい土地がある場合は過去に浸水や地盤沈下などが起きたことはあるかなどを調べておきましょう。耐震構造と制振構造引用元:photoACここまで南海トラフについて紹介してきましたが、いかがでしたか?地震に強い家づくりの重要性を改めて感じていただけたでしょうか。地震に強い家づくりにするために、さまざまな構造があります。ここでは耐震構造と制振構造について紹介します。耐震構造とは耐震は、建物を強くすることで地震の揺れに耐えようとする構造です。壁に筋かいを入れたり、部材の接合部を金具で補強したりして、建物を強くします。地震の力は、主に重量のある床や屋根にかかります。そのため、支える柱や梁なども含めて、建物全体をバランスよく補強しなければなりません。耐震構造のメリットとデメリット耐震構造のメリットは最も一般的で低コスト、強風にも対応し、地盤等の影響を受けにくく施工性も高い点でしょう。耐震構造の主なデメリットは揺れがダイレクトに伝わり、繰り返しの揺れに弱くダメージが蓄積される点が弱点です。最近では、デメリットを補う「耐震+制震」の組み合わせが、多くの住宅に取り入れられています。制震構造とは制震構造(制振構造)は、建物の構造体に取付けた振動軽減装置(錘やダンパー等)を組み込むことで、地震エネルギーを吸収して、建物に粘りを持たせて振動を抑え、建物の揺れを小さくする構造です。耐震構造に比べて揺れを抑えられるため、柱・梁の損傷を防ぐことができます。制震は、免震とは異なり、建物と地盤が切り離されているわけではありません。地盤の揺れは建物に直接伝わってしまいますが、ダンパーなどの制震装置が揺れを熱エネルギーに転換して、空気中に放出してくれます。その結果、揺れが小さくなり、建物を倒壊しにくくしてくれるのです。制震構造のメリットとデメリット免震構造よりも短期間、低コストで工事をすることができるメリットもあります。 その一方で、地盤が弱ければ導入が難しいというデメリットがあります。 また、耐震構造に比べると費用が高くなるので、性能・費用ともに耐震構造と免震構造の中間の構造をイメージすると分かりやすいでしょう。制震対策も必要引用元:photoACこのように、近年では耐震だけではなく制振も視野に入れる必要が出てきています。大きな地震を100%防ぐことは難しいですが、出来る限り強い家づくりをしたいですよね。耐震に加えて制振も視野にいれて家づくりを行うことをおすすめします。家づくりの際には災害など万が一の時に備えて保証やアフターサービスなども注視しておくことが重要です、こちらの記事も併せてご覧ください。家づくりで重要な保証とは?静岡で南海トラフ地震に耐える家を建てるのにおすすめな住宅メーカー3選引用元:株式会社エフエフ住宅公式HPここからは、静岡で南海トラフ地震に耐える家を建てるためにおすすめな住宅メーカーとして、以下の3社を紹介します。エフエフ住宅アイ工務店さくらホーム静岡エリアで家を建てることを検討している人は、参考にしてみてください。株式会社エフエフ住宅引用元:株式会社エフエフ住宅公式HP会社名株式会社エフエフ住宅本社所在地〒436-0048静岡県掛川市細田293番地電話番号0537-23-2265設立1972年7月対応可能エリア静岡県掛川市、菊川市、磐田市、御前崎市、浜松市、島田市公式サイトURLhttps://ffjyuutaku.com/株式会社エフエフ住宅は、「地元の仕事は、地元の職人と素材で」の思いから設立された「地元密着」の設立理念を掲げている住宅メーカーです。もっと詳しくエフエフ住宅について知りたい方は、こちらの記事もどうぞ。エフエフ住宅の口コミ評判は?エフエフ住宅の特徴エフエフ住宅の家は地震対策として、構造材は2軒建つほどの量を使用しているのが特徴です。構造も「梁組工法」という耐震性が高い工法を採用しており、多くの構造材を使用することで家全体の強度を高めています。さらにエフエフ住宅では同じ寸法(太さ・長さ)の木を多くすることで加工の工程を減らしています。そのため、木材を大量に使ってもコストが高くならないのも魅力的です。また、地震による地盤沈下を防ぐために家の基礎部分を広くとる「ベタ基礎」を採用しており、土台から南海トラフ地震に備えた家づくりができるでしょう。気になったら、ホームページにアクセスしてみてはいかがでしょうか。株式会社エフエフ住宅の家を検討してみる株式会社アイ工務店引用元:株式会社アイ工務店公式HP会社名株式会社アイ工務店所在地〒542-0085大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-9-17エトワール心斎橋9F電話番号・FAX番号電話番号:06-6227-8288FAX番号:06-6227-8038設立2010年7月対応可能エリア全国公式サイトhttps://www.ai-koumuten.co.jp/株式会社アイ工務店は、快適性能・耐震性能・耐久性能の3つにこだわって家づくりをしている住宅メーカーです。丈夫で長く住み続けられるだけでなく、過ごしやすさにも配慮しているのが魅力的といえます。アイ工務店の特徴アイ工務店では、入念な地盤調査から始まり適切な基礎補強計画を提案しているのが大きな特徴です。耐震等級も3と地震に強い条件を満たしているのに加え、国土交通省認定から最高ランクに認定された、5倍耐力壁を使用したプランもあります。ほかにも通常の床よりも3倍高い強度の「剛床構造」を採用するなど、構造だけでなく壁や床も南海トラフ地震に備えた作りにできるのがおすすめポイントです。さくらホーム株式会社引用元:さくらホーム株式会社公式HP会社名さくらホーム株式会社所在地〒420-0843静岡県静岡市葵区巴町72番地の11(巴町バス停前)電話番号・FAX番号フリーダイヤル:0120-800-131電話番号:054-209-1112FAX番号:054-209-1811設立1988年4月対応可能エリア静岡県藤枝、静岡、他公式サイトhttps://www.home-sakura.co.jp/さくらホーム株式会社は、耐震性の高さと設計の自由度を兼ね備えた住宅メーカーです。安心・安全性は保ちつつ、デザインや機能性にもこだわって家づくりができる点が最大のメリットでしょう。さくらホームの特徴さくらホームでは、パナソニックの「耐震構造テクノストラクチャー」という工法を採用しています。耐震構造テクノストラクチャーとは、木材と鉄材を組み合わせた素材を使用しているのが特徴です。鉄材の周りを木材が覆っている素材のため、広い空間で梁として使用しても弛まず丈夫な構造を作れます。実際に阪神大震災のデータ(実大振動実験で震度7)を用いた揺れを加える実験では、5回にわたってクリアしているので耐震性が高い家を建てられることがわかります。南海トラフに耐える家を建てるには住宅メーカー選びも重要引用元:さくらホーム株式会社公式HP今回は、南海トラフ地震に耐える家を建てるために重要なことを紹介してきました。南海トラフ地震に耐えるには、耐震だけでなく制震や免震などさまざまな要素を取り入れた構造であることが重要です。また、構造が丈夫でも土台が安定していなければ意味がないため、住宅を建てる地盤調査や必要に応じた地盤改良なども必要でしょう。静岡にはエフエフ住宅のように、耐震性が高い家を建てられる住宅メーカーが多くあります。ここで紹介した情報を参考にし、安心して住み続けられる「地震に強い家」を建てられる住宅メーカーを選びましょう。この記事を読んだ方はこんな記事もご覧になっています。もしよければご覧ください。掛川はどんな街?掛川の住環境の魅力